一昨日はいつも通り
「適当に宿見つけてそこ泊まろー」
って考えていたんですが、マニラに近づくにつれて宿がほとんど見つからなくなってしまいました。
昨日出発した町からマニラまで130km。主に平地なので急げば1日でも行ける距離でした。けど、マニラに滞在してもやる事無いし途中の適当な町で最後のローカルフィリピンを満喫するつもりだったんです。
70kmを越えた付近から宿探しだしたんですがこれが全然見つからない。あったとしても1000ペソ(2200円位)したりします。それとマニラに近づくにつれてどんどん道沿いに出現したのが
「3時間いくら」
といういわゆるラブホテル的な宿。日本のソレと違って見た目はもっとシンプルで3時間だと600円位からあるんですけど「1泊」となるとこれも2000~3000円にもなってしまいます。
名前も日本みたく「おひるねラッコ」みたいな「いかにも!」という名前でもなく「なんとかinn」とか「〇×ロッジ」とかで名前だけだと普通。入って料金聞くと3時間いくら、で何度も撃沈しました。
そうこうしてるうちに日も暮れかかってきて、マニラまで残り35km。自転車での夜間走行は出来る限り避けたいものですし、何よりマニラの道路状況は破滅的なのでなお更夜間はヤバイのです。最後に見つけた
「トラベラーズinn MERO」
という看板に賭けて入ってみました。しかしそこも料金を聞くと12時間で1000ペソ超。がくっとうな垂れていると支配人らしきおじいさんが「まあそこに座りなさい」と話しかけてきました。
もうこの時点でマニラまで走ろうと覚悟してました。だから気軽に
「この自転車で世界を旅してるんですよ」
「フィリピンに来たのは戦争のあった土地で平和を祈りたかったから」
とか話してました。おじいさんは元警察官で、引退して宿や農園、不動産賃貸とかしてるのだそう。日本とも昔戦ったけど、今ではフレンドだ。中国も韓国もね。とか色々話してくれました。
「分かった、もう遅いし半額の500ペソで泊まっていくかね?ただし明日は昼までのんびりしないでおくれよ(笑)」
と最後に一言。最後にフィリピンの優しさでこの国の旅を締めくくる事が出きたのでした。