普通の旅行者だと飛行機乗る前に特別な準備はいりませんが自転車旅行者だとなかなか大変です。
自転車を機内預けモードにしなけりゃなりません。つまり梱包作業が必要。
国内で電車に乗る時なんかは「輪行」と言って前後輪を外して袋詰めにすればいいだけで、せいぜい20分もあれば作業は終わります。
しかし自分で袋詰めした自転車を管理出来る電車だったらコレで問題無いのですが飛行機だと別です。チェックインカウンターで預けられた荷物は荷物仕分け現場でどんな扱いされるや分かりません。日本の空港ではまだマシでしょうが海外の空港では投げられたりもあるという話。自転車投げられて地面に叩きつけられようものなら一発アウトです。
そもそもリカンベントでこうした袋に入れるというのは殆ど無理ってのもありますがやはりダンボールに箱詰めするというのが正道です。航空会社に寄っては「箱詰めしないと自転車は預かれない」と明記してるとこもありますし。
そこで毎度お馴染みの梱包作業。日本出る時から数えると4回目。
さすがに4回目ともなると手順もこなれて作業もスムーズにいきます。分解しながら各部の点検&清掃。外したボルトには噛り付き防止の為1本1本チェーンオイルを塗って元の場所に仮止めしておきます。本当はグリスの方がいいんだけどグリス持ってないので。コテコテのタール状になったスラッジをギヤから拭いとったり、緩んでいたボルトを発見して締め直したり。
この作業は「面倒臭い!」と言う自転車旅行者もいますが、僕はさほど嫌いじゃありません。普段ここまで分解する事は無いので全体の細かい点を点検整備するのにいい機会と思ってます。
ディスクブレーキローターは取り外します。この板はずいぶんと薄くダンボールの中でフレームと干渉した際に簡単に曲がってしまいます。これが曲がると修復はずいぶんと難しい。途上国だと新品も中々手に入りません。自転車世界一周の先輩である染谷翔さんという方はアフリカへ飛行機輸送中にコレが曲がってしまって大変な思いをされたとブログで書いてました。
それにローター外すとダンボールの中にも納まりが良いというのもメリットの一つ。
飛行機輸送の時の為だけにこの工具を持つというのはデメリットではあるんですが。
そしてダンボールにスポスポと入れていきます。いつも通り前に突き出たクランク(ペダルがついてる部分)はダンボールからはみ出してしまうので、そこは新たに切ったり貼ったりで包み込みます。
そして完成。インドで調達したダンボールが結構大きいものだったのもあって思った以上に奇麗にまとまりました。時間は結構かかり、点検清掃しながらだったので4時間。途中休憩とかもしましたし。
一応航空会社にはメールで「この大きさの荷物持ってくけど大丈夫?」と問い合わせしましたが返事がありません。
そしてこいつの重さはいったいどの位なのか。20kgまで荷物代無料なのですが、僕の機内預け荷物はコレに加えてキャンプ道具とか入った自転車カバンもあります。前回タイからインドに飛んだ時は合計で38kg位だったので超過料金は18kg位。
使用するのはアスタナ航空というところでココでは1kgあたり800円位みたいなのでたぶん15000円位、のはず。
ちなみにチケット代自体はタックス込みで4万3000円ほど。
LCCじゃないエアラインでマイナーな場所に行くのはやっぱり高いですね。