カトマンズを出て4日、200km走ってようやくインドとの国境スノウリに到達。渓谷の中の断崖上を走るルートであったのもあって非常に時間がかかってしまいました。
バスだと7時間ほどの距離なのでバックパッカーの人たちはこのルートはバスの車窓から眺めるだけ。豪快な渓谷風景に息をのんだ人もいるはずです。とにかくアップダウンの連続。
めっちゃしんどい。けれど風景がめっちゃ気持ちいいので気持ちが滅入ったりはしませんでした。
「自転車旅は体力で進むんじゃない、気力で進むんだ」
ある自転車旅人がブログでそう言ってましたがその通りだと思います。風邪ひいてたりしたら別ですが、すんごい良い風景の中だとたとえ少々登りであってもぐいぐい漕げるものです。
そして何よりも自転車で良かったと思うのが、何これ?と思った時にすぐ立ち止まれる事。
川の上を動く赤いものがあったので何かと思って見て見ると人力ゴンドラでした。
二人乗り。橋を渡すのが一番なんでしょうけど、費用の事もあってこういう事になったのでしょう。けれどこのゴンドラが自動車道に出てくるまでとんでもない距離と時間をかけて徒歩で山道を歩く必要があったはずで、乗ってる人もなんだかありがたそうで満足気に見えました。
アップダウンのある道は容易に小学生に捕まってしまいます。資源も無く経済発展に不利な内陸国であるネパールには教育こそが発展の唯一の希望。学校に行っている僕が走ったとこでは学校に通う子どもたちをよく見かけました。英語を話す子どもは本当に多い。
段々畑が菜の花でいっぱいの村を通りかかり、「きれいだなあ」と思って立ち止まると1軒だけ宿があったので思わずチェックイン。みつばちが花から花へ飛び回るお花畑はまさしく春。散策して胸いっぱいに春の香りを吸い込みます。季節的には冬だけど。
見所は何もない小さな村だったけれど、なんだかまるで日本の里山に迷い込んだかのような懐かしさを覚えるいいところでした。
2泊目はネパールの中では一番の交通の要衝となっているムグリンというところ。首都と第二の都市ポカラとインドからの道が交差する交差点となる集落です。ここも見所は無いのだけれどあえて泊まってみました。1日中バスやトラックがひっきりなしに行ったり来たり。
バスが停車するとこうした豆売りの人たちがザーッと駆け寄ってきます。アジアでは共通のシーン。
この町から後、2日間雨にたたられました。雨の中のアップダウンはかなりきつい。
さて、明日から再びインド。次の目的地はバラナシです。ガンジス河に面したヒンドゥー教徒にとっては一大聖地。インド人が聖なる河で沐浴したり祈ったり歯磨きしたり体洗ったり洗濯したりうんこしたり死体流したりな「なんでもアリ」なところ。日本人の知人がそこで宿をオープンさせたので表敬訪問としゃれ込みます。
それではまた。